麻雀放浪記はなぜ不朽の名作なのか?魅力の理由と評価について

2019/03/28
 
この記事を書いている人 - WRITER -
扉子
Pocket

2019年4月5日公開の映画「麻雀放浪記2020」、出演者の一人であったピエール瀧さんの逮捕で公開が危ぶまれて今したがノーカットで公開されることが決まりましたね。

公開延期にするかお蔵入りにするか公開するかには意見が分かれるところだとは思いますが…。

さてこの「麻雀放浪記」、原作は阿佐田哲也さんの小説「麻雀放浪記」です。

ちょっと調べたらわかりますがとにかく「昭和の大傑作」「不朽の名作」って言われています。

でも、登場人物は麻雀狂いのクズばっかりなんですよ~(笑)

どうして名作といわれるのだろう?調べてみました。

 

スポンサーリンク

 

原作「麻雀放浪記」はなぜ不朽の名作といわれるのか

原作は阿佐田哲也さんの「麻雀放浪記」(1969~72年)、そして映画では和田誠監督が「麻雀放浪記」(1984年)を制作しています。

この麻雀放浪記は戦後、麻雀にのめりこんだ「哲」が麻雀で生きていく様を描いた小説です。

「哲」と麻雀を打つ者は、いわくつきの者ばかり…イカサマ当たり前の賭け麻雀でなんとか食いつなぎ、時に命を落とすような者たちです。

この「麻雀放浪記」、もちろん麻雀を打っている場面ばかりで牌の説明などもしてくれているのですが、麻雀に興味がなくても時代を超えて面白いと評判です。特に男性はそう感じるようですね。

著者の代表作とされていますね。戦後動乱期の昭和に生きた人々を優しい視線で描いています。
著者の人間に対する観察眼の鋭さ温かい思いも伝わってきます。

引用元:Amazon

ただ、主人公の生き様や周りを飾る仲間たちのなんと、無茶苦茶な人生に
そう快感さえ覚える憎めない人物像に拍手を送りたいですね。

引用元:Amazon

主人公の「坊や哲」がヒロポン中毒となって落ちていくさまが秀逸に描かれていて
おいおいって、声を掛けたくなるほどぼろぼろになっていく主人公に感情移入をしてしまった

引用元:Amazon

麻雀放浪記は、男が持っているある種のロマンをくすぐる何かがあり、

その特異な物語とは裏腹に、多くの男を引き寄せる。つまり、特異なのに普遍性があるのだ。

引用元:Amazon

博打という切り口で人生を語った最高傑作のひとつです。

引用元:Amazon

なぜ、あの時代、日本人はあれほどまでにギャンブルを楽しみ、のめり込んだのか?

それは誰にも何者かになれるチャンスがあり、誰もがチャンスの前でのたうち回っていたからだろう。

一局面の勝者が一人であるように、勝つために魂さえ賭した時代であったからである。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000014531.html

賭博、麻雀という切り口でありながら、命さえかけるほどの本気を余すところなく描写しているところや、また登場人物は高潔な人物ではなくていわゆる「クズ」ばかりですが、その「クズ」の苦悩や感情の揺さぶられ方、思うように事が運ばないさま、「クズ」同士の人生の交錯を描いているまさに「人生ドラマ」の小説だからなのですね。

人が本気で何かをする、それがイカサマ麻雀であろうが賭博だろうが、そこに読者は心惹かれて読み継がれていく昭和のピカレスクロマン(悪者小説)の名作といわれるゆえんです。

また、戦後すぐを舞台にしていますが、強制的に日本全体が同じスタートラインに立たされた時代、貧乏だけれどもチャンスは確かに平等であり、そのチャンスを賭博という手段を使ってモノにしようとした男たちの物語でもあるので、ある種のロマンが感じられるのですね。

 

映画「麻雀放浪記」が持つ魅力と評価

 

スポンサーリンク

 

さて、この「麻雀放浪記」、1984年に主人公哲を真田広之さんが演じて映画化されます。

監督はイラストレーターであり映画マニアであった和田誠さん。異業種映画監督の走りといわれます。

この映画「麻雀放浪記」も名作といわれ、原作の傑作ぶりももちろんなのですが、映像の美しさや名俳優の演技など評価が高い映画です。

2019年4月5日に公開される映画「麻雀放浪記2020」の監督である白石監督も

今や映画のオピニオンである斎藤工さんが

名作のうちの一つと公言している『麻雀放浪記』の

新たな映画化のご指名を頂いた時、率直に無理だと思いました。

どんなに努力したところで和田誠監督の名作を超えることなんて不可能だからです。

引用元:https://www.cinra.net/news/20181004-mahjonghoroki

と語っているくらいなのです。

その和田誠監督の映画「麻雀放浪記」の魅力はこのようなところにありました。

時代の雰囲気を巧みに醸しだすモノクロ画面、

オープニングの『東京の花売り娘』以外、音楽を廃した清閑さ、

そしてなによりも1カット1カット、こと細かく丹念につづられていく真摯な演出は、各方面で絶賛された。

引用元:Amazon

この映画に出ている俳優陣は名優ばかりで素晴らしい作品となっている。

引用元:Amazon

もうここから、ず~っと終わりまで退屈するシーンが1箇所も無い!

ギャンブル好きな人も、そうでない男気が好きな人も是非1度観てください。

ギャンブルに命を削る、男達の緊張感が本当に堪らない!!

引用元:Amazon

これは日本映画で一番好きです。

なんと言いますか、本当にきれいな映画なんです。

深い余韻があり、映画が終わると現実に取り残された自分が所在ない気分になります。

この監督さん、もっと映画を撮ればいいのに。

引用元:Amazon

この作品は、正にクズの周りに漂う空気を描いて秀逸だ。

引用元:Amazon

加賀丈史さん、今は亡き出目徳の高品格さんの演技は見もの。特に高品さんの演技は

味があって最高です。真田さんはかっこいいし、名古屋さん他・・・。

引用元:Amazon

くそみたいな登場人物ばかりだけど、こういう生き方、憧れてしまう。

引用元:Amazon

そして、邦画ではもう体験しにくい鬼気迫る臨場感に触れることも出来る。

引用元:Amazon

この麻雀放浪記は原作も素晴らしいが、映画も引けをとらないほど素晴らしいという稀有な作品です。

引用元:Amazon

映画化されると原作ファンからクレームがつくことも多いですよね。

この映画「麻雀放浪記」はその原作ファンからのクレームが皆無でした。

それだけ、「麻雀放浪記」の世界をそのまま映像化しているのだと感じます。

特に「緊迫感」、この評価が高く、それにはシーンに音楽をつけない、セリフが少ない、俳優の演技が素晴らしいなどの様々な要因が相乗的に組み合わさって実現していることなのですね。

「麻雀放浪記」の内容は賭博であったりドロドロしたシーンであったりするのですが、「映像がきれい」という感想も多く見受けられました。

余白に何かを感じる日本人ならではのものかもしれないと感じます。

 

麻雀放浪記2020のあらすじ

1945年の戦後に生きていた天才ギャンブラー坊や哲(ぼうやてつ)。

2020年の東京オリンピックが中止になった日本にタイムスリップ!!

そこで坊や哲が見たものは、戦後とは違った意味で壊れた日本だった。

少子高齢化に伴う人口減少、マイナンバーによる過剰な管理社会、

AI導入がもたらした労働環境破壊、共謀罪による言論統制…。

ギャンブルの枠を超え、競技としての麻雀を闘う坊や哲!

クライマックスの国策イベント「麻雀五輪世界大会」とは!?

参考元:http://www.mahjongg2020.jp/about/index.html

麻雀五輪世界大会?しかもそれが国策イベントなのです。

さて映画「麻雀放浪記2020」はどんな緊迫感を見せてくれるのでしょうか!

 

まとめ

昭和の名作といわれる小説「麻雀放浪記」、映画「麻雀放浪記」の持つ魅力についてお伝えしました。

映画「麻雀放浪記2020」は2019年4月5日全国公開です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

映画好きの人にシェアしてこの情報を届けませんか?

記事が参考になったという方はFBなどで「いいね!」もお願いします!

 

スポンサーリンク
この記事を書いている人 - WRITER -
扉子

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

Copyright© 引き寄せの扉 , 2019 All Rights Reserved.