風立ちぬで堀越二郎が特高に追われていた理由は?カストルプが忘れると言った意味も
2019年4月12日夜9時から日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で映画「風立ちぬ」が放送されます。
幼いころから飛行機が大好きだった堀越二郎さん✈️☁️二郎さんの夢は「美しい飛行機を作る」こと✈️☁️夢に向かって真っすぐに生きる主人公・二郎さんの半生を描いた「#風立ちぬ」楽しみにしてくれるカナ🐾みんなの夢はなにカナ🐾😉#金曜よる9時 #宮崎駿 #スタジオジブリ #平成最後 #ひこうき雲 #荒井由実 pic.twitter.com/CL6EP1Iett
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) 2019年4月8日
これは昭和初期の飛行機型設計者堀越二郎の物語です。
戦争に突き進んでいた日本、その中で戦闘機の設計者として才能を発揮していた堀越二郎は、映画の中で特高に追われています。
どうして日本の飛行機設計者が日本の警察である特高に追われていたのでしょうか。
今回はその理由についてお伝えします。
堀越二郎が特高に追われていた理由
映画「風立ちぬ」の中で主人公である堀越二郎が特高に追われていた理由は、謎のドイツ人カストルプと軽井沢で接触したからですね。
この謎のドイツ人カストルプのモデルはソ連のスパイであるリヒャルト・ゾルゲと言われていて、日本の技術や資源の量などを調べ本国に報告する任務があったと言われています。
特高というのは特別高等警察の逆で、
国家維持のために無政府主義者、共産主義者、社会主義者、
および国家の存在を否認するものや、
過激な国家主義者を査察内偵し、
取り締まることを目的とした日本の政治警察です。
参考元:Wikipedia
特高はいわゆる政治警察・思想警察と言われ、戦前の日本では社会主義や労働運動農民運動の左翼政治活動や、右翼などの国家主義運動などを取り締まりました。
しかしやり方がかなり強引で、例えば労働者階級の辛い生活を描いた作家小林多喜二がその思想のために特高に捕まり、自白強要の拷問のために死んだことが有名であります。
堀越二郎とカストルプ
映画「風立ちぬ」の中でカストルプは軽井沢に滞在しているドイツ人です。
二郎や里見家と同じ宿だったことから二郎と菜穂子が交際を始めるキューピッドとなりました。
カストルプは二郎に世界の情勢を詳しく語り、そして悲観的な考えを述べます。
カストルプは架空のキャラクターですが、モデルが存在していると思われています。
見た目のモデルは、元ジブリ海外事業担当部長(声優担当)がモチーフとなっている様子。
またカストルプの言動については実在したソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲがモデルではないかと言われていますね。
リヒャルト・ゾルゲ(ドイツ語: Richard Sorge, ロシア語: Рихард Зорге, 1895年10月4日 – 1944年11月7日)は、ソビエト連邦のスパイ。1933年(昭和8年)から1941年(昭和16年)にかけてゾルゲ諜報団を組織して日本で諜報活動を行い、ドイツと日本の対ソ参戦の可能性などの調査に従事し、ゾルゲ事件の首謀者として日本を震撼させた。
引用:ウィキペディア – リヒャルト・ゾルゲ
カストルプが言った「忘れる」の意味
映画「風立ちぬ」の中で、謎のドイツ人カストルプは「忘れる」という言葉を何回か発していますね。
滞在していた軽井沢について、謎のドイツ人カストルプは
忘れるに良いところです。
チャイナと戦争している忘れる。
満州国作った忘れる。
国際連盟を抜けた忘れる。
世界を敵にする忘れる。日本破裂する、ドイツ破裂する。
この「忘れる」という言葉にはどういう意味があるのでしょうか。
カストルプは、ドイツでナチスが政権を取ったことを快く思っていませんでした。
このままでは日本もドイツも破滅してしまう、それを止めなければならないとカストルプは考えています。
しかしこの時代政権をとったナチスは大変な勢いでした。
そしてその同盟国となった日本も独裁国への道を着々と歩んでいました。
カストルプはそんな現場を見て悲観的になっていたのですね。
避暑地軽井沢はそんな暗くなりつつある世界情勢や、日本やドイツが破滅への道をたどっていること、
見たくない現実を忘れさせてくれる所と、カストルプは言いたかったのでしょう。
しかし飛行機設計者である二郎にこのようなことを話すこと自体が忘れられていない証拠ですよね。
まとめ
2019年4月12日夜9時から、日本テレビ系「金曜SHOW!」にて放送される映画「風立ちぬ」。
その中で主人公堀越二郎が特高に追われている理由と、その原因となった謎のドイツ人カストルプについてお伝えしました。
二郎と菜穂子の純愛物語でありながら、その時代背景に迫りくる戦争の影が不気味に映るこの映画「風立ちぬ」。
自分たちの一存だけで自由に表現ができない、そのもどかしさや理不尽さなどもこの映画の重要なファクターですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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