子供が担任の先生を嫌いな時にできる対策は?親ができる対処法を紹介
始業式、入学式も終わり、日常の授業が始まった学校がほとんどになりましたね。
新年度と言えばクラス替えと担任の先生がとても気になるところです。
自分の子供の担任の先生が、子供が嫌っている先生になってしまったら親としてどうしたらいいのでしょうか?
担任の先生が嫌いでも、学校や勉強は嫌いになってほしくありませんよね。
そこで今回は、子供が担任の先生を嫌いな場合の、親として出来る対処法をお伝えします。
「そんなこと言っちゃいけない」はNGです
子供が「先生嫌い」と言い出した時に、「人を嫌いなんて言っちゃいけない」と諭していませんか?
それはNGです。
なぜなら、この先の人生でどうしても「嫌いな人」というのは出てくるものだからです。
親として教えておくべきことは「嫌いな人を作ってはいけない」ということではなくて、「嫌いだと感じる人が現れた時にどうすればよいのか」ということなのです。
嫌いな人と毎日会わなければならないとなった時に、どうすればいいのか?
・無視する
・そこに行かないようにする
・最低限のことだけ不機嫌に対応する
・最低限のことだけ普通に対応する
・最低限のことだけ愛想よく対応する
・他の人と同じように付き合う
・積極的に嫌って嫌がらせをする
・悪口を言いふらす
・他の人と組んで陥れる
と、嫌いな人に対応する方法というのは沢山あります。
この方法の中から「自分が心地よく幸せに過ごすためには」どれを選択するべきなのかを教えるのは「嫌いな人が現れた」今しかありません。
将来の人間関係のことを思えば、小さいうちに嫌いな人と付き合わなければならないこの状況は、ピンチにもなりチャンスにもなるのです。
子供の愚痴に過剰な同調もNGです
さて、子供が「先生嫌い」と言ってきた時に「そんなこと言っちゃいけない」はNG対応だとお伝えしましたが、その真反対の過剰な同調もNGです。
底が浅い反応であることを子供が見抜き、親として信頼されなくなるからです。
親が自分の目で見て感じた結果、親も子供と同意見であるという場合ならいいのですが、子供の話だけを聞いて「過剰に」同調すると子供は白けてしまうのです。
賛成してくれているけど、本当はそう思っていない。
そして、子供は実は「親は親の判断・考えを持っているべきで、それを聞きたい」と思っていますから、子供に過剰に寄った反応は子供は白けてしまうのですね。
ですから、もしも子供と同意見だった場合は、
・親としてはこういう理由でそう思った
・親としてはこういう考えから先生にはこうして欲しい
・親としてはそのためにこうしようと思っている
という「親目線」、つまり「自分の考え」としてしっかり子供に伝えてみてください。
ただただ子供の話を傾聴してあげてください
では、子供が「先生嫌い」と言ってきた時に親は何をすればいいのか、ということですが、とにかく子供の話を遮らずに聞いてあげましょう。
途中で「それはあなたが良くないんじゃないの」「先生にも都合があったんじゃないの」という言葉も必要ありませんし、「じゃあ明日からどうするの」という未来の約束も今は必要ありません。
大事なのは、「子供が自分の感じたことや思いを自分の言葉で伝えきる」ことで、これが出来ると子供が納得することすらあります。
自分の中の不愉快な思いを、自分の口で言語化でき、それを信頼する人が口を挟むことなく全部聞いてくれた、という経験は子供にとって大きな自信になります。
傷ついたことが大きかったり、ある程度の期間に渡っていたりすると同じ話を何回もするかもしれません。
それは、子供なりに自分の傷を癒そうと頑張っている行動ですから、是非受け止めてあげてください。
しかし、親にも家事や仕事、生活の都合がありますよね。
いつもいつも子供の話を最優先で全力で聞いていると、その日だけならいいですが継続的には続けることが出来ません。
ですから、忙しい時間に子供が話をしにきたら、
・時間を切って聞く
・また後で聞かせて、といって、必ず後で聞く
という方法をとっても構いません。
ただし、「後でね」と言った場合は必ず後で聞いてあげてください。
親が子供に信頼されるかどうかがそこでも決まってしまいます。
先生に意識が向いているならお友達や他の先生も聞いてみましょう
嫌なものってずっと考えちゃいますよね。
子供も当然同じで、嫌な先生のことに意識が行ってしまうものです。
でも、他の人間関係が良ければ学校に通うことが出来たりもするので、嫌な先生の話も聞きつつお友達や他の先生の話も聞いてみましょう。
意識を逸らさせるというよりは、他にもいい人はいるんじゃないかなということに気付いてもらうイメージです。
将来どこに行っても嫌な人の1人や2人いるものですよね。
上司が嫌な人という場合もあります。
最終的にそこから逃げても全然良いのですが、その前に嫌な人との付き合い方の練習、その環境に自分のペースでとどまり自分のペースで逃げる練習と捉えて学校生活を送ると自分の糧にすることが出来ます。
逃げたらダメだと思うと苦しいのですが、逃げてもいいと知ると視野が広がって意外と頑張れる。
親子で色んな方策を考えて試行錯誤するのも良いですね。
行動を起こす時は客観的な事実を持って
とはいうものの、子供がどうしてもその先生が嫌いで学校にいけなくなりそうなくらいになることだってあるかもしれません。
親としてこのような時に担任の先生と話し合いを持つこともありますよね。
その時は自分の子供の言い分を丸呑みするのではなくて、できるだけの客観的事実を集めて判断してください。
自分の子供が「自分ばかり注意される、怒られる」というのなら、他の子や保護者に聞いてみましょう。
自分の子供を疑うわけではなく、担任の先生の逃げ道を塞ぐためではありません。
どのような現象を自分の子供はそう受け取ったのかを知るために調べるのです。
子供が幸せな学校生活を送るために
担任の先生との話し合いで大事なことは「子供が幸せな学校生活を送るためにはどうしたらいいのか」という方向性で話をすることです。
不当な扱いをされていたなら、もちろん謝罪して欲しい気持ちもありますが、そこで終わっては意味がありません。
これまでのことと、今後どうするのか、ということをはっきりさせるために、担任の先生と腹を割って話さなければなりません。
もちろん、モンスターペアレンツ扱いされるかもしれませんし、今後付き合いにくくなるかもしれませんし、他の保護者から色眼鏡で見られるかもしれませんし、それで子供に何か影響があるかもしれません。
そのようなことも全部引き受ける覚悟で、「子供が幸せな学校生活を送るため」の話し合いを持ってください。
「自分の言うことが正しいから」という考えで話し合いに臨むと上手くいきません。
人によって正しさは異なるからです。
「子供が苦しいと言っているが、その原因はこれだと言っていて、先生の考えを聞かせて欲しい」
というように親と先生の溝を話し合いによって埋めていくつもりでしてくださいね。
まとめ
子供が担任の先生を嫌いな場合に親が出来る対処法についてお伝えしましたがいかがでしたか?
子供は親の言動や、矛盾点をしっかり見ています。
だからといって親が間違った対応をしてはいけない、ということではなく、「子供が幸せな学校生活を送るためにどうしたらいいのか」という目的を見失わないで、親が自分で考え行動するという姿勢を子供に見せてあげてください。
将来自分の身に嫌なことや理不尽なことが起こった時に、子供は親がしていたことを思い出して真似をします。
学校はつつがなく通うところではなく、社会に出る前に人間関係含めた様々なことを練習する場でもあります。
親がそれを理解してしっかり構えていれば、子供は安心して自分の頭で考え行動できるようになりますよ。